キャプテン翼は名作だろ
先日友人たちと話していて、人生を通して好きな漫画TOP5というのを出してみたのですが、僕のランキングは以下の通り。
ドラゴンボール
スラムダンク
キャプテン翼
HUNTERXHUNTER
寄生獣
王道です。もちろんほかにも好きなマンガはたくさんあるので、これがすべてではないですが、絞るなら奇抜な方向に走る必要はないなと思っていてこうなりました。順位はありません。単純に5つ選ぶならこれというものになります。
このリストを見て、たぶん4作品はなるほどと思ってもらえるのではないかなと思います。
が、『キャプテン翼』、これには違和感のある人もいるのではないでしょうか。
たしかに昨今、キャプ翼はネタとして取り上げられることが多いです。
とにかく作者である高橋先生の画力がすごいのがその一因ですが、ボールに乗ってセグウェイのように移動するキャラクター、異常な頭身のキャラクターたち…などなど、一部を切り取られてネット上で騒がれるのをご覧になったことがある人も多いはずです。
こういうのね。
僕自身も「なんだこれwww」って思うことは多々あります。ありますが、それはもうキャプ翼のほんのわずかな一部でしか無いです。魅力のひとつではあるけど、それは作品の評価に直結しません。
僕がキャプ翼すごいなと思ったのは、高橋先生のストーリーメーカーとしてのセンスです。小学生から始まり、中学生、そして世界へと戦いの舞台を移していく手法自体はまあ、それほど奇抜とも言えないと思いますが、もっともすごいなと思ったのは「主要キャラを外したこと」。
小学生編の終了後、チームの支柱であったGK若林、MF岬、そして翼の師であったロベルト本郷がチームを離脱します。ロベルトはともかくとして、主力選手であり人気キャラクターでもあったふたりの離脱はマンガとしてどうなのか。
「怪我でしばらく…」とかそういうレベルでなく、ふたりとも少なくとも中学生編のあいだは戻ってこれない感じでの離脱となっており、事実12冊にも及んだ中学生編ではチームメイトとして登場することはありませんでした。
じゃあ中学生編はどうだったの? と言えば最高に熱い展開で超おもしろかったのです。
翼ひとりになってしまって不安感しかないのに、新たなライバル、怪我、旧ライバルたちのパワーアップと不利な要素ばかりが積み上がる。それをギリギリの状態で打ち負かしていく翼、カッコよかったなあ…。
この判断をしたのは高橋先生なのか、それとも担当編集なのか…。ちょっと調べた限りではその理由について触れているインタビューとかが見当たらないんですよね。
ほかにも小学生編で明和FCに敗れていたりとか、ライバルである日向が謹慎処分を食らって試合に出ない※といった読者を驚かせる展開はものすごく多い。
※この件では日向以外のチーム全員で監督に土下座して「謹慎を解いてくれ」と頼むプロレス的展開もあり、ライバルチームの描き方としても当時異色だったのではないでしょうか。
予定調和で進まない、山あり谷ありなストーリー展開になっているんですね。そして登場人物がものすごく多いマンガでありながら、強烈な印象を伴っているので、とにかくキャラ名やストーリーを忘れない。だからスマホでキャプ翼の新作ゲームが出たりすると、世代の人はいまだにざわつく訳です。
古い作品なので、読んだことがないという人もわりと増えてきていると思うのですが、実際おもしろい作品なのでぜひ触れてみてほしいですね。
シリーズはいまも続きますが、未見の人はとりあえずこれだけ抑えておけばよいです。
以上。ではまた。